水道施設工事に該当するもの

水道施設工事とは、上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理設備を設置する工事のことです。
具体的には、取水施設工事、浄水施設工事、配水施設工事、下水処理設備工事等が該当します。
水道と聞くと、家やビルの上下水道の配管工事を思い浮かべますが、『水道施設工事』は、主に浄水場とか下水処理場の工事のことをいいます。
・取水工事…河川などの水源から原水を取り入れる(取水)施設の工事のこと
・浄化施設工事…取水した原水を飲用に適するように処理する(浄水)施設の工事のこと
・配水施設工事…飲用水を配給するために、飲用水を配水管に送り込む(配水)施設の工事のこと
・下水処理施設工事…下水に流れた汚水を浄化処理して河川などに戻す施設の工事のこと

 

他の業種との境界・区分の考え方

1.『土木一式工事』と『管工事』との境界・区分は
@『土木一式工事』には公道下等の下水道の配管工事及び下水処理場自体の敷地造成工事等が該当します。
A『管工事』には、家屋その他施設の敷地内の配管工事及び配水小管を設置する工事が該当します。
B『水道施設工事』には上水道の取水、浄水、配水等の施設及び下水処理場内の処理設備の築造、設置する工事が該当します。。
2.『管工事』と『清掃施設工事』との境界・区分は(し尿処理に関するもの)
@『管工事』は、規模の大小を問わず浄化槽(合併処理槽を含む)によりし尿を処理する施設の建設工事が該当します。
A『水道施設工事』は公共団体が設置するもので下水道により収集された汚水を処理する施設の建設工事が該当します。
B『清掃施設工事』は公共団体が設置するもので汲取方式により収集されたし尿を処理する施設の建設工事が該当します。

 

一般建設業で『水道施設工事』の専任技術になるには

1.『資格』でなるには

  • 1級土木施工管理技士
  • 2級土木施工管理技士(土木)
  • 技術士・下水道・総合技術監理(下水道)
  • 技術士・上下水道「上下水道及び工業用水道」・総合技術監理(上下水道「上下水道及び工業用水道」)
  • 技術士・衛生工学「水質管理」・総合技術監理(衛生工学「水質管理」)
  • 技術士・衛生工学「廃棄物・資源循環」又は「汚物処理」・総合技術監理(「衛生工学「廃棄物・資源循環」)
  • 技術士・衛生工学「廃棄物管理」又は「汚物処理」・総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)

 

2.『学歴+実務経験』でなるには
『資格』を持っていない場合であっても下記に関する学科を卒業している場合、高卒であれば5年大卒・高専卒であれば3年以上水道施設工事に関する実務経験があれば、一般建設業の水道施設工事の専任技術者になることが出来ます。

  • 土木工学
  • 建築学
  • 機械工学
  • 都市工学
  • 衛生工学

 

3.実務経験だけでなるには
『資格』・『学歴』がない場合でも、水道施設工事に関する実務経験が10年以上あれば、一般建設業の水道施設工事の専任技術者になることが出来ます。
水道施設工事の実務経験が10年以上なくても下記の場合は、一般建設業の『水道施設工事』の専任技術者になることが出来ます。

  • 土木工事業及び水道施設工事業に係る建設工事に関し12年以上の実務経験を有する者のうち、水道施設工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務の経験を有する者